特定外来生物とは
外来種とは
もともとその場所に生息していなかったにも関わらず、人間の活動によって別の場所から持ち込まれたいきものを「外来種」と呼びます。
外来種という言葉を見ると、海外から来たいきもの(国外由来の外来種)を思い浮かべがちですが、日本国内のある地域から、もともといなかった別の地域に持ち込まれたいきもの(国内外来種)も、外来種に含まれます。
「特定外来生物」とは
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」では、海外由来の外来種や、その外来種と交雑することによって生まれたいきものを「外来生物」としています。
外来生物の中でも、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼす(またはその恐れがある)ものは「特定外来生物」に指定されています。対象は生きているものに限られますが、個体だけではなく、卵、種子、体の一部(器官)なども含まれます。
「特定外来生物」に対する規制
特定外来生物の野外への遺棄や逸出による取り返しのつかない被害を防ぐため、「入れない」「捨てない」「拡げない」を原則に、以下の行為が法律で禁止されています。
【禁止されている行為】
①生きたままの運搬・保管、飼育・栽培
許可なく家で飼ったり、生きたまま運んだりすることはできません。
②輸入
海外から生きたまま日本に持ち込むことはできません。
③譲渡・販売
有償、無償問わず、人にあげたり、もらったりすることは禁止されています。
④放逐・植栽・播種(野外へ放つ)
飼っていた個体を野外に逃がしたり、植えたり、種をまいたりすることは禁止されています。
この法律に個人として違反した場合、最大で「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその両方」が科せられます。
ふくおかにも生息する特定外来生物
「法律で規制されているいきもの」と聞くと、なんだかなじみの無い存在であるように感じますが、特定外来生物は意外と身近なところにも存在しています。
公園で捕まえた昆虫が実は特定外来生物だった、などということもあり得ますので、注意が必要です。
ここでは外来種のうち、生態系、人の生命または身体、農林水産業などへの被害を及ぼすおそれがあり、ふくおかでも対策の必要性が高いとされる特定外来生物を一部紹介します。
ソウシチョウ
ソウシチョウ(出典:環境省ホームページ)
ペットとして輸入されたり、伝統的な洗顔料として用いられるウグイスの糞粉の代替品を得ることを目的として輸入された個体が、逃げ出したり放たれたりして野生化したとされています。
営巣場所をめぐり、在来の野鳥と競合する場合があります。
セアカゴケグモ
セアカゴケグモ(出典:環境省ホームページ)
海外からの貨物や資材に紛れて持ち込まれたと考えられています。メスは毒を持ち、体長約1センチメートルで全体的に黒く、背中に赤い帯状の模様があります。
攻撃性はありませんが、触ると噛まれることがあります。もし発見しても、慌てず、絶対に素手で触らないでください。
オオクチバス
オオクチバス(出典:環境省ホームページ)
釣魚として各地で放流され、現在では北海道を除く日本全国に定着しています。
肉食性で、主に魚類、甲殻類、両生類などを捕食します。大量の卵を産み、稚魚が成長するまで親が保護するため、非常に高い繁殖力を誇ります。
オオキンケイギク
オオキンケイギク(出典:環境省ホームページ)
観賞用や緑化を目的として各地に植えられました。驚異的な繁殖力を持ち、河川敷や道路沿いなどで在来の植物を駆逐しています。
同じく外来種のキバナコスモスやハルシャギクに似ていますが、葉の形などで見分けることができます。
アカミミガメ及びアメリカザリガニについて
外来生物法の改正により、令和5年6月1日からアカミミガメ及びアメリカザリガニが「条件付特定外来生物」に指定されました。
条件付特定外来生物は、特定外来生物に指定されたいきもののうち、通常の特定外来生物の規制の一部を、当分の間、適用除外とする(規制の一部がかからない)いきものの通称です。条件付特定外来生物も、法律上は特定外来生物となります。
現時点で条件付特定外来生物に指定される生物は、アカミミガメとアメリカザリガニの2種のみで、野外への放出、輸入、販売、購入、頒布等を許可なしに行うことが禁止されていますが、一般家庭において現在飼育している個体については、令和5年6月1日以降も引き続き飼うことができます。
条件付特定外来生物には、以下の規制がかかります。

ミシシッピアカミミガメ
ミシシッピアカミミガメ(出典:環境省ホームページ)
日本各地に定着しています。以前はペットショップや縁日の屋台でも売られていました。
雑食性でなんでも食べてしまうほか、産卵や甲羅干しを行う場所をめぐって、在来のイシガメなどとの競合が懸念されています。
飼育を行う際は、最後まで責任をもって飼うことが必要です。
アメリカザリガニ

アメリカザリガニ
食用ウシガエルの餌として持ち込まれたのが最初とされています。ペットとして飼育されることも多く、逃げ出したり、野外に放されたことを理由に日本各地に定着しています。
雑食でなんでも食べます。在来の水生植物を切断して、周囲から壊滅させてしまうこともあり、様々ないきものに影響を与えています。
見つけた地点以外に放さない、飼育を行う際は最後まで責任をもって飼うなど、今以上に生息地を増やさないことが重要です。


