福岡市の木

緑豊かな福岡市のシンボル クロガネモチとクスノキ

福岡市の「市の木」は、クロガネモチとクスノキです。
昭和54年、市制90周年記念事業の一環で、一般公募を経て制定されました。
 
市の風土にふさわしく、市民に親しまれ、樹形が良く、品位ある高木であることなどが選考基準になりました。全部で1万1,121通の応募があり、そのうちクロガネモチが5,223通、クスノキが4,534通と、圧倒的多数を占めたようです。
 
「市の木」としての制定以降、緑豊かな街づくりの中心的な植物種として、市内への植栽が進められてきました。

クロガネモチ

クスノキ

クロガネモチはこんないきもの

クロガネモチは、モチノキ科の常緑広葉樹で、高さは10~20mほどになります。
 
5〜6月頃、葉の付け根に小さな淡紫色の花をたくさん咲かせます。11月頃には、5mmほどの赤い果実を樹冠いっぱいにつけます。冬の間、この果実は鳥たちの貴重な餌となります。
 
クロガネモチは、街路樹として、中央区渡辺通りなどに多く植えられています。

クロガネモチとヒレンジャク

クスノキはこんないきもの

クスノキはクスノキ科の常緑広葉樹です。温暖な地域に自生し、成長すると高さ20mを超えます。
 
街路樹や公園樹としてもよく植えられますが、福岡市東区にある立花山には、クスノキの原生林が広がります。樹齢300年を超えるクスノキの巨木が立ち並ぶこの森は「立花山のクスノキ原始林」として国の特別天然記念物に指定されており、天然林としては最も北にある分布北限地でもあります。

クスノキ立花山で見られるクスノキ林

 

クスノキからは、防虫剤や薬の原料となる「樟脳(しょうのう)」がとれます(葉を少しちぎって匂いをかぐと、ハッカのようなスッとした香りがするのはそのためです)。
戦時中、この樟脳を軍隊で利用するため、立花山のクスノキの伐採が計画されましたが、九州大学の教授や植物愛好家の尽力で危うく難を逃れたといわれています。
 
立花山には数千本ものクスノキが生えていますが、中でも最大のものは通称「七股クス」と呼ばれ、幹回りが12mもあります!
 
 
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