博多野菜「かつお菜」
博多野菜って?
博多野菜は、京野菜、加賀野菜と並び、三大地方野菜の一つに挙げられています。
「博多なす」「博多のトマト」「博多アスパラガス」など、「博多(はかた)」という名前がついたブランド野菜が全国に出荷されています。また、古くから地元の人に愛されてきた伝統野菜も多く存在します。
博多雑煮に欠かせない「かつお菜」
![博多雑煮](https://seibutsutayousei.city.fukuoka.lg.jp/cms/wp-content/uploads/2025/01/8075b7c87d91b304d2453d76277b58b6-1.jpg)
博多雑煮(写真提供:福岡市)
伝統野菜のひとつである「かつお菜」。県外の人にはなじみのない野菜ですが、福岡では、お正月のお雑煮に欠かせない具のひとつです。
かつお菜は、うまみ成分であるアミノ酸を多く含み、煮物や汁物に使うと、かつおだしがいらないほど美味しいので、この名前がついたと言われています。
漢字で書くと「勝男菜」。「勝」という字が含まれて縁起が良いことから、お正月の定番になったという説もあります。
「かつお菜」はこんな植物
かつお菜は、アブラナ科カラシナ類に分類される植物です。でこぼこに縮れた葉が特徴で、葉のサイズは大きなものだと40〜50㎝ほどになります。 3〜4月頃には、黄色い菜の花を咲かせます。
![畑のかつお菜](https://seibutsutayousei.city.fukuoka.lg.jp/cms/wp-content/uploads/2025/01/80230c5433725f299956dc3c6c0bfa07-1.jpg)
畑のかつお菜
かつお菜の原種であるカラシナは寒さに強い植物で、冬の葉物野菜として古代中国の時代から栽培されてきました。
その後、 さまざまな調理法や食文化の発展と共に、かつお菜をはじめ、多種多様な品種が生み出されたと考えられています(漬物としてよく食べられる「高菜」も、カラシナの変種として生まれた野菜です)。