福岡城のお堀で発見!ツクシオオガヤツリ

牧野富太郎が発見!ツクシオオガヤツリ

ツクシオオガヤツリは、1909年、福岡城のお堀で、牧野富太郎の一行により発見されました。「ツクシ(筑紫)」という、福岡の昔の名前がついているのはそのためです。最初の発見から120年近く経った今でも、国内では非常に限られた地域でしか見つかっていない、とても珍しい植物です。

ツクシオオガヤツリの特徴

ツクシオオガヤツリの特徴は、その名の通り、大きいこと!

カヤツリグサ科の植物は世界で約5000種、日本だけでも約20属600種あります。その中でも特に大きいのがツクシオオガヤツリで、背丈は1~1.5mほどになります。

秋には地上部が枯れてしまうので、冬の間は観察することができませんが、地面の下の根っこは生きていて、春になるとまた生えてきます。9月から10月にかけて茎の先に大きな穂ができ、たくさんの種を作り、周囲に散布します。湿った場所やお堀、池の泥の多いところで育ち、大きなかたまりになって茂ります。

ツクシオオガヤツリ

ツクシオオガヤツリの生育環境①(写真提供:福岡市)

 

環境の変化にとても敏感で、泥の状態や、他の植物との競争によって、消えてしまうことがあります。そのため、一度発見された場所でもいなくなったり、また別の場所で見つかったりと、神出鬼没な植物といえるかもしれません。


福岡城のお堀に生えているツクシオオガヤツリは、福岡市の天然記念物に指定されており、保護・管理の取り組みが行われています。

ツクシオオガヤツリ

ツクシオオガヤツリの生育環境②


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