秋のお月見いきもの探し その2

秋の夜長にお月見と身近な自然を楽しむ「秋のお月見いきもの探し」。 その1では、夕暮れの空を舞うトンボの「黄昏飛翔」や、秋の草むらに響く虫の声についてご紹介しました。 その2となる今回は、お月見で月を見上げたときに思い浮かべる「ウサギ」や「カニ」に注目します。

月の模様に関わるいきものの生態

お月見で月を見上げるとき、日本では影の形を「ウサギ」に見立て、海外では「カニ」に見立てる地域があります。月影のモチーフとして知られるこれら2つのいきものは、どちらも福岡市内に生息しています。

野生のウサギであるニホンノウサギは、夏と冬で毛の色が変わる地域と、変わらない地域があります。雪国にすむ個体は天敵から身を隠すために冬毛が白くなりますが、九州など温暖で雪の少ない地域では、冬でも褐色に近い毛色のまま過ごす個体が多く見られます。

ニホンノウサギ

海岸近くの陸上にすむアカテガニなどは、夏の満月や新月の夜に合わせて海へ移動し、生まれた幼生を沖合へ流す「放仔(ほうし)」を行います。満月や新月のタイミングは、月と太陽の引力によって潮の満ち引きの差が最も大きくなる大潮が発生します。その強い引き潮の流れを利用して仔を沖に放ちます。
ところで、見掛け倒しで中身の無い様を表す「月夜の蟹」ということわざがあります。カニの仲間のガザミ(ワタリガニ)には、古くから「月夜のカニには身が少ない」という言い伝えがあり、それに由来すると言われています。 福岡の海にすむ身近ないきものであると同時に、食材としても親しまれるガザミの魅力については下記ページで紹介されています。

福岡の食の魅力「うまかもん(ワタリガニ)」

海岸近くの陸上にすむアカテガニ(左)

水中を泳ぐタイワンガザミ(右)

水辺の環境を守り、いきものたちの未来へつなぐ

アカテガニやガザミをはじめとする水辺のいきものたちにとって、海岸や河口などは代わりのきかない大切な生息地です。

しかし、こうした陸と海が交わる水辺は、街から出たプラスチックや空き缶などが、川などを通って集まりやすい場所でもあります。放置されたごみは水質や生息環境を悪化させ、いきものたちに深刻な影響を与えています。

地域の清掃活動への参加や、日常的なごみの削減など、私たちの小さな行動の積み重ねが、水辺の環境を整え、豊かな自然を守ることにつながります。

地域環境美化活動 ラブアース・クリーンアップ

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